A1.5 テキストの視覚化

謡曲画誌
編著者:中村三近子(編)、橘守国(画)
書型:半紙本 10巻10冊の内 6~10巻
出版:享保17年(1732)(序)
所蔵:立命館ARC 作品番号:arcBK02-0019.

 絵は、一つの世界や概念を一枚の絵に集約して描くこともできる。場所や時間の違う内容であっても、いとも簡単に一緒に一枚の画面に収めるられるのだ。この機能を使えば、本書のように謡曲に描かれる物語の広大で長大な世界を、一枚の絵にまとめることが可能となる。ただし、二次元の中に三次元の世界を描くことが難しいように、長い時間を一枚で描き分けるのは難しい。そのため、通常は、その対象の代表的なシーンを描くことで、他をも含めて代表させることが多くなる。(a.)