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 [書込]

概要
2020年4月10日(金)

全国高地性集落のデジタル資料化とデータベース構築―弥生時代高地性集落の列島的再検証に向けた基礎的研究―/Yayoi upland settlements database project: toward a new framework for the study of upland settlements of the Yayoi period

考古学上熟知されてきた高地性集落は、年代論を根幹とする歴史の大きな枠組みが破綻する中で、歴史的評価が著しく多様化し、大きな転換期を迎えている。そこで申請者らは、これまでに蓄積された調査成果・研究業績を踏まえつつ、利用可能となった新たな技術も用いながら、列島各地における高地性集落の時期、立地、遺構、遺物、分布などの実態を総合的に検討し、その歴史的性格を実証的に再評価してゆくことを構想している。この実現に向けた基礎研究として、本研究では全国各地の高地性集落について情報収集とデジタル資料化を行い、データベースを構築する。従来培われてきた考古学的手法に依りつつも、GISやリモートセンシング(高解像度衛星画像やドローン)、3次元測量などによって遺跡情報を取得する点に特徴があり、新規性と独自性をもつ試みであるといえる。構築したデータベースについては、弥生時代研究を中心にさまざまな方面で活用できるよう、適切な形で整備・公開する。