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日本文化の研究加速に向け、国を超えて2大学が協働 立命館大学アート・リサーチセンターとUCLAの共同プロジェクト 日本文化資源の大規模デジタルアーカイブを初公開2026年3月 2日(月)
立命館大学アート・リサーチセンター(所在地:京都市北区、センター長:赤間亮、以下ARC)とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(以下UCLA)は、昨年より開始したカリフォルニア大学(以下UC)が所蔵する日本文化資源を網羅的なデジタルアーカイブ化プロジェクトの一環として、2026年2月26日より、その第一弾となるデジタル化データをオンラインで公開いたします。
UCは世界最大規模の総合大学群として知られ、UCLA、UCバークレー校、UCサンフランシスコ校など複数のキャンパスにおいて、浮世絵や古典籍、歴史資料など、約3万点を超える日本文化資源を所蔵しています。これらは、日本文化に関わる人文・社会学の研究において、非常に貴重な資料である一方、現地のみ閲覧可能であることが研究活用の障壁となっていました。
こうした課題を解決するため、ARCとUCLAは、日本文化資源を広く活用できる環境を整えるべく、デジタルアーカイブ化とオンライン公開を行う共同プロジェクトを開始しました。
ARCはこれまで、メトロポリタン美術館や大英博物館をはじめとする国内外のミュージアム・学術機関と連携し、約100万点に及ぶ日本文化資源のデジタルアーカイブ化を実施してきました。本プロジェクトにおいても、高速アーカイブ技術や資料特性に応じたアーカイブ手法の最適化など、独自のノウハウと経験豊富な専門チームを活用し、重要な役割を担っています。
このたび、UCLA所蔵資料の一部である約800点のデジタルアーカイブデータを、第一弾としてARCのウェブサイト上で初公開します。
(公開用ウェブサイトURL:https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/vm/UCLA/)
本プロジェクトは、日本文化の伝承と伝播のための研究の活性化を目的として、さまざまな学術・文化的取り組みを支援するUCLAの事業「柳井イニシアティブ※1」の支援プロジェクトの一つとして採択されました。公開されるデジタル文化資源は今後、柳井イニシアティブが運営するオープンアクセス・プラットフォーム「ジャパン・パスト&プレゼント(以下JPP)※2」のウェブサイトからも閲覧可能となり、より多くの一般利用者がアクセスしやすい環境が整備される予定です。また、本プロジェクトは単に「文化資源をデジタル化して公開する」ことに留まりません。ARCは独自のオンライン研究環境システム「ARCリサーチスペース」をプラットフォームとして提供し、ARCが蓄積してきた膨大なデジタルアーカイブデータベースや、AIを活用した資料解読などの先端機能の利用を可能にします。これにより、国際的な研究者コミュニティに開かれた新たな研究環境が構築されます。
立命館大学では、2026年4月に開設予定のデザイン・アート学部/デザイン・アート学研究科の教育・研究活動との密接な連携を予定しています。同学部・研究科は「美的感性の涵養」と「創造と社会実装を結ぶ人材育成」を教育理念に掲げています。本プロジェクトで公開される近現代を中心とした大規模なデジタル文化資源は、教育現場においても、歴史的・地理的な学びを大きく広げる教材として活用していくことが期待されています。
ARCとUCLAは、貴重な文化資源が世界中の日本研究者に自由に活用される環境を整備するとともに、研究基盤の拡張と改善を推進することで、日本に関わる人文・社会学研究全体の飛躍的な発展を目指してまいります。
【立命館大学アート・リサーチセンターについて】
立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)は、人類が持つ文化を後世に伝達するために、芸術、芸能、技術、技能を中心とした有形・無形の人間文化の所産を、歴史的、社会的観点から研究・分析し、記録・整理・保存・発信することを目的としています。総合大学の研究所として、文理融合・連携を前提とし、異分野の研究者の英知を集結させて、人文学研究では珍しい共同研究やプロジェクト型研究を、京都を主な拠点として展開しています。
<注釈>
※1:柳井イニシアティブ
柳井イニシアティブは、柳井正氏(株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)の寄付により日本文化の伝承と伝播のための研究の活性化を目的として2014年に発足した、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)と早稲田大学との共同連携事業です。UCLA側ではマイケル・エメリック教授(2001年に立命館大学にて修士号を取得)がディレクターを務め、日本の歴史と現代を横断的に捉える国際的・学際的な大型研究・教育プロジェクトを支援する活動を行っています。
ウェブサイト:https://yanai-initiative.ucla.edu/ja
※2:ジャパン・パスト&プレゼント(JPP)
ジャパン・パスト&プレゼントは、「柳井イニシアティブ」が運営する、世界の日本人文科学研究・教育を促進するオープンアクセス・プラットフォームです。分野・時代・国を越えて日本人文科学の情報をとりまとめ、関係者をつなぎ、研究と教育の発展を促進することを目的に、世界中の人々が学術的なツールや資料に等しくアクセスできる環境を整え、日本人文科学をますます多様性に溢れ包括的なものにするために尽力しています。
ウェブサイト:https://japanpastandpresent.org/en/about/mission












