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国際ARCセミナー特別編:「大英図書館地図コレクションを含むARCの日本古地図オンラインの公開」
2025年2月19日(水)

2月19日(水)午後6時~8時(日本標準時間)、Web配信にて、国際ARCセミナー特別編「大英図書館地図コレクションを含むARCの日本古地図オンラインの公開」を開催いたします。

テーマ:「大英図書館地図コレクションを含むARCの日本古地図オンラインの公開」

2000年代以降、歴史地理学と地理情報科学を融合した歴史GISは、デジタル・ヒューマニティーズの一環として、日本国内および世界的に急速に発展している。しかし、日本における近現代の地図や台帳などの地理空間データの多くは、電子化されておらずGIS形式では利用できない状態にある。歴史GISを発展させるためには、紙ベースの地理空間データをデジタル化し、GIS形式に変換して一般に公開することが不可欠である。さらに、博物館の学芸員や教育者などGISの専門家ではない人々にも利用してもらうためには、オンライン検索やGIS分析のための使いやすいフレームワークが必要である。

本セミナーでは、1)日本の古地図のプラットフォームとなる「ARC Map Portal Database」、2)「Map Warper」の日本語版、3)「日本古地図オンライン」の開発を紹介する。これらのコンポーネントにより、ユーザーは古地図を検索・選択し、ジオレファレンスされた地図を共有し、さまざまなトピックに関する詳細な地図を作成することができる。

ARC Map Portal Databaseを作成するために、国内外の機関が所蔵する古地図をデジタル化し、一般公開し、ジャパンサーチに公開する。地図は検索を容易にするために、日本語と英語のバイリンガル・メタデータで標準化される。日本のMap Warperでは、非営利目的で地図を利用できるようにし、クラウドソーシングによるジオリファレンスを導入して地図の精度を高める。

今回は世界最大規模の地図コレクションを有する大英図書館が所蔵する400近い日本の古地図をデジタル化し公開したことを報告し、その内容について、Oxford大学のXia-Kang Ziyi博士からお話をいただく。

プログラムは下記となります。

司会:Dr. Travis Seifman(立命館大学衣笠総合研究機構・准教授/現ARCリサーチマネージャー)

講演者:

18:00-18:45
Dr. Xia-Kang Ziyi(オックスフォード大学アジア・中東学部)
「大英図書館所蔵の日本地図:過去と現在」

18:45-19:15
矢野桂司教授(立命館大学文学部地理学教室・ARC副センター長 )
「日本古地図のオンライン構築」

19:15-20:00 質疑応答・デモ

略歴

シャ・カン・ツィイ博士(オックスフォード大学アジア・中東研究学部)
シャ・カン・ツィイ博士は最近、オックスフォード大学で東洋学の博士号を取得した。彼女の論文は、徳川日本と朝鮮半島間の関係における対馬藩の役割について考察している。彼女は、近世東アジアにおける外交や異文化交流、および徳川幕府の政治権力に関心を持っている。2023年初頭、彼女は、大英図書館古地図部門のマップキュレータであるトム・ハーパー氏と共同で、博士論文のプロジェクト「大英図書館所蔵の1900年以前の日本製地図」に取り組んだ。現在はオックスフォード大学で教鞭をとっている。

矢野桂司教授(立命館大学文学部地理学専攻およびアート・リサーチ)
矢野桂司(理学士、理学修士、博士(理学))は、2002年4月より立命館大学(京都)の人文地理学・地理情報科学の教授を務めている。1992年に立命館大学に入職する前は、東京都立大学で地理学助手として勤務し、博士号を取得した。専門分野は、日本学術会議会員(https://www.scj.go.jp/en/index.html)、人文地理学会会長(http://hgsj.org/english/)、日本地理学会理事(https://www.ajg.or.jp/en/)、 また、GIS学会の元会長(https://www.gisa-japan.org/english/index.html)でもある。研究関心は、地理情報システム(GIS)の利用と都市分析における定量的手法に集約される。これには、GIS内での情報統合、ジオデモグラフィックス、ジオデザイン、空間相互作用モデル、都市モデリング、仮想都市、デジタル人文学、定量的地理学の歴史、GISの歴史などが含まれる。


日時:2025年2月19日(水)午後6時~8時(日本標準時間)

参加:Zoom配信(関係者のみ・予約不要)

※ARCメンバー以外の方は Youtubeよりご参加いただけます。こちらからご覧下さい。