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特別公開「着物の虫干し展」が長江家住宅(京都市指定有形文化財)にて開催されました
2021年4月 6日(火)

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特別公開「着物の虫干し展」
3月21日・22日に京都市指定有形文化財である長江家住宅において、「着物の虫干し展」が株式会社フージャースホールディングス主催、立命館大学アート・リサーチセンター共催にて開催されました。
新型コロナウイルス感染症の影響で、2019年夏の屏風祭以降、1年半ぶりの特別公開となった今回の特別公開は、感染症予防のため定員を設けた公開でしたが、多くの方にご来場いただき、2日間で50名以上の見学者を迎えることができました。

長江家住宅は代々、呉服卸商を営んできた長江家が店舗兼住宅として使用してきた、典型的な職住一体の京町家の佇まいを今も受け継いでいます。
今回の特別公開では、長江家住宅の土蔵に保管されている着物の虫干しを兼ねて展示を行いました。
祇園祭をこよなく愛し、船鉾を支える旦那衆の一人、囃子方としても活躍した長江家7代目当主が祭の様々な行事で着用していた夏の羽織などを中心に、日常的に着用されていた普段使いの着物も展示しました。
また、各部屋には商売道具や日用品も展示され、当時の洛中の商家の暮らしや商売の一端を垣間見ることができました。祇園祭の羽織にあしらわれている家紋とは異なる、商売用の紋も家のいたるところで見ることができます。

これと同時に離れ座敷では、ARCが調査研究している長江家旧蔵の染織資料のデジタル・アーカイブの研究成果も展示されました。

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長江家住宅について
長江家住宅は、江戸末期に京都市の中心地に建てられ、京都市指定有形文化財の指定を受けています。
主屋は二階建ての伝統的な表屋造りで、禁門の変による京都大火で焼失した後の慶応4(1868)年に再建された北棟と、明治40(1907)年に建設された南棟、離れ座敷、蔵などがあります。
建物の一部は近年復原修復工事が行われましたが、住宅のほとんどの部分は一世紀以上の年月を経たものです。
表側は商売に、奥は生活にというように、各部屋は用途に合わせて使われて来ました。離れ座敷は婚礼など特別の機会にも使われていたようです。

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ARCの研究について
ARCは長江家住宅の保存・研究に長年関わってきました。掛軸、屏風、着物や日用品を含む所蔵品の調査とデジタル・アーカイブを行う中で、それらの資料は立命館大学が寄贈を受けました。最近の調査では着物や帯の図案帳や紋帳、商品簿等が土蔵から見つかり、長江家の呉服商としての幅広い業態も明らかになってきており、これらも今回の展示で紹介しました。
ARCは、引き続き、調査、デジタル・アーカイブを通じて、長江家コレクションのデータベースを充実させ、日本文化資源の保存に貢献していきます。

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長江家住宅(リンク):公式ホームページ  フェイスブック インスタグラム

主催:株式会社フージャースホールディングス
共催:立命館大学アート・リサーチセンター