-
学術カンファレンス: Digital Entertainment Conference 2022「コロナ禍を超えて進展する世界のゲーム& インタラクティヴ・ナラティヴ研究] -Advancing Digital Game Research Beyond COVID-19-2022年3月 5日(土)
2022年3月5日と6日の両日、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学、ワシントン大学、京都精華大学と協働して、立命館大学ゲーム研究センター(RCGS)がコロナ禍におけるゲームとナラティヴ研究の最前線をテーマとしたオンラインの学術カンファレンスを開催いたします。
コロナ禍の現状において、デジタルゲームは「巣ごもり」消費の代表格として非常に重要な役割を果たしてきました。他方で、現代を代表する文化資産としてゲームやマンガ、アニメーションを研究、保存する活動も世界中で拡がっています。立命館大学においては、1998年に京都府および京都リサーチパークとの産学公連携によって発足したゲームアーカイブ・プロジェクトを嚆矢としてゲーム研究とゲーム保存の活動を進めてきました。そこで本カンファレスは2日間にわたり当センターと連携している国内外の研究者とともにその研究成果を発表いたします。
初日のオープニングセッションでは、ゲーム引用をテーマとしたパネルディスカッションをおこないます。近年、ゲーム研究において、引用の仕方や形式などゲームを正確に参照する方法に注目が寄せられています。本セッションでは、ゲーム引用の現状や特有の問題を出発点に、日本でのゲーム引用の現状について開かれた議論をおこないます。
これに続き、ゲーム保存活動を北米で牽引しているスタンフォード大学のヘンリー・ローウッド博士とワシントン大学ジン・ハ・リー准教授、そして国内から京都国際マンガミュージアムを運営する京都精華大学の吉村和真教授をお招きして、それぞれがどのような取り組みを紹介するとともに、ゲームだけではなく、マンガやアニメーションを含むメディア芸術分野における研究協力や保存の実践協働、そして国際連携のあり方を模索します。
また、2日目は、インタラクティヴ ・ナラティヴをテーマとしたセッションをおこないます。ゲームが有するインタラクティヴ・ナラティヴは、現在、様々な媒体やテーマパークなどへ応用されるようになっています。特に、特定のテーマを埋め込んだアトラクション等でのユーザー体験は「Highly Curated Commercial Environment」のもとに実現しており、その研究も進展しつつあります。今回は、サイバースペース、eスポーツの次の領域としてこの分野の研究に取り組む第一人者であるマサチューセッツ工科大学のT.L. テイラー教授にこの新しいテーマの意義と概要、そして研究の最先端を報告いただき、あわせてRCGSにおける研究成果についても発表いたします。
(RCGSウェブサイトはこちら。)
Digital Entertainment Conference 2022:Advancing Digital Game Research Beyond COVID-19「コロナ禍を超えて進展する世界のゲーム&インタラクティヴ・ナラティヴ研究」
- 日時:2022年3月5日(8:30~12:30) 3月6日(9:30~12:30)
- 形式:オンライン
- 主催:
- 立命館大学ゲーム研究センター(RCGS)
- 共催:
- ITコンソーシアム京都(クロスメディア部会)
- デジタルアーカイブ学会(JSDA)「関西支部」
- 日本デジタルゲーム学会(DiGRA Japan)
- 後援:
- 立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)
登壇者(順不同・敬称略):
【招聘者】
T.L.テイラー(マサチューセッツ工科大学)、ヘンリー・ローウッド(スタンフォード大学)、ジン・ハ・リー(ワシントン大学)、ステファノ・グアレーニ(マルタ大学)、ポール・マーティン(ノッティングガム大学寧波校)、エリック・カルトマン(カリフォルニア州立大学チャンネルアイランド校)、吉村和真(京都精華大学)【主催者】
マーティン・ロート、福田一史、井上明人、川﨑寧生、細井浩一、中村彰憲(モデレーター)【登録方法】参加希望者は3月4日の17時までに、下記URLからご登録ください。
https://zoom.us/webinar/register/WN_vNRMUao_QSSpn57hqFcUwA
カンファレンス詳細スケジュール
【DAY ONE(3月5日)】
- 08:30~9:30 パネルディスカッション「ゲーム引用(citation):なぜ重要なのか?」
- ステファノ・グアレーニ、ポール・マーティン、エリック・カルトマン、福田一史(大阪国際工科専門職大学)、マーティン・ロート(モデレータ)
- 09:30~10:10 キーノート①:コロナ禍におけるデジタルゲーム保存とその展開
- ヘンリー・ローウッド
- 10:15~10:55 キーノート②:ゲーム開発資料の保存とその意義
- ジン・ハ・リー、井上明人
- 11:00~12:30 パネルディスカッション「ウィズコロナ期におけるデジタルゲーム保存においてKYOTOは世界でどのような役割を果たせるか」
- 吉村和真、ヘンリー・ローウッド、ジン・ハ・リー、細井浩一、中村彰憲(モデレータ)、他
【DAY TWO(3月6日)】
- 09:30~10:10 キーノート③「Playing Disney: Experience and Expression in the Land of Curation」
- T.L.テイラー
- 10:15~10:55 経過報告:日本におけるテーマパーク体験:半構造化面接調査
- 川﨑寧生
- 11:00~12:30 パネルディスカッション「未開拓領域:テーマパークで探るプレイカルチャーとその展望」
- T.L.テイラー、川﨑寧生、宮脇正晴、マーティン・ロート、 中村彰憲(モデレータ)