2009年12月18日

じんもんこん2009において日本文化研究班より発表しました(岡本)

2009年12月18日・19日に立命館大学びわこ・くさつキャンパスで、「人文科学とコンピュータシンポジウム(じんもんこん2009)」が開催され、日本文化研究班からは岡本隆明が、

「デジタル画像資料を利用した文献研究に必要な環境について」

のタイトルで発表をしました。

発表後に永崎研宣氏から、データの永続性をどう確保するのか、という質問をいただきました。後から考えてみると、僕の答えはすこし焦点がずれていたみたいで、たとえば作成したデータを従来の紙媒体資料ときちんと関連付けることができるか(データのなかに、紙媒体資料とつきあわせることができるような、従来用いられている資料の番号などが含まれているか)というようなご質問だったようです(翌日の永崎氏の発表を聞いてわかりました)。

今回発表したツールは、文書資料の画像ファイルに対してそのなかの文字一つひとつの字種と位置のデータを作成しようというもので、その画像ファイルがどの文書のものなのかはアプリケーション側ではまったく管理していません。とりあえず画像ファイルがあれば目録データなどがなくても作業ができるようにしようという考えからそのようにしています。

ところで、もし歴史史料について統一的なカタログが作成され、各文書に固有のIDが与えられていたりするととても便利です。一つの文書は案文、影写、翻刻、写真など複数の複製をもっており、このような複製は今後も作られていくものですから、文書を特定し、複製の関係を示すことができるようなIDはぜひとも必要ではないでしょうか。文理が連携する研究の基盤となるデータになるとも思うので、史料編纂所あたりでぜひ取り組んでもらえないかと思います。

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