-
概要2019年4月10日(水)
本研究は、口絵のイメージデータベースおよび総合データベースを構築し、同資料のデジタル研究環境基盤整備に取り組むものである。明治中期から末期にかけてのある特定分野の書物には、高確率で木版多色摺口絵を確認することができる。これらは同時代の出版や読書文化を窺い知ることができる貴重な資源であるにも関わらず、その形態的特性ゆえの扱いづらさから、いずれの研究分野からも敬遠されてきた。以上の背景を踏まえ、本研究は、近代木版口絵の最大級コレクション・朝日コレクションを中心に他機関所蔵資料についてもイメージデータベースとして公開し、その学術的価値の再検討を通じて、同資料を人文学研究の俎上に載せることを目的とする。今年度は昨年度に引き続き、研究代表者が蒐集した作品のうち、冊子体裁のもののイメージデータベース化と、総合データベースを作成することに取り組む。