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 [書込]

概要
2020年5月 1日(金)

この研究は、ヨーロッパに所在する日本古写経について、実地調査により作品の基礎データやデジタル画像を取得し、ARCのデータベース・システムおよびクラウド領域を活用した包括的データベース構築を第一の目標としている。とくに書誌情報において美術史学では、絵画と装飾料紙にまつわる情報が、銘文のない作品から制作年代を絞る大きな手掛かりとなる。そのため巻子本1巻1紙ごとに、各部位の法量計測と、可視光と近赤外線による高精細デジタル画像による撮影を、実施する。

そのうえで試みに私たちは、これまでに蓄積されたARC藤井永観文庫所蔵の古経典データをもとに、新たなメタデータをくわえて、(1)年代推移による和紙の特徴について機械学習(主成分分析等による特徴抽出、t-SNEやベイズ的混合正規分布学習によるグループ数の推測と分類)の手法によって解析を試みる。また、(2)絵画主題や文様の変遷分析、(3)紺紙金字経の染料に隠された墨書の解析などにも取り組みたい。