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2007年02月13日

●菅丞相の衣裳

●現代の菅丞相
現代の歌舞伎衣裳で雲と稲妻両方の文様が衣裳で用いられている役として『菅原伝授手習鑑』天拝山での菅丞相が挙げられる。

この場の菅丞相の衣裳は
「白綸子白上付付き半着付、
銀地稲妻に雲繍直衣、
朱色龍紋大下、
銀地織物雲繍長袴、
白羽二重衿袖襦袢、
銀稲妻垂平」
である。(『歌舞伎衣裳附帳』より。

菅丞相は天拝山の場で時平の帝位を狙う野望を知って激怒し、雷神となって都を目指す。

●役者絵に見る菅丞相
ここにあげた役者絵は嘉永三年の八代目市川団十郎が演じる菅丞相である。
この衣裳の文様には稲妻・雲・紗綾形が描き込まれている。稲妻・雲は「雷神」の性格を表現していると捉えられるが、紗綾形はどうであろうか。一見すると何の意味も持たない文様に見える。
しかし、『日本・中国の文様事典』によると紗綾形文様は「雷文つなぎ」とも呼ばれていたとある。そのため、紗綾形も雷を表現する文様であり、菅丞相の「雷神」を表現した文様だと考えられる。
しかしながら、この一枚だけでは説得力に欠けるので、この他にも菅丞相がどのような衣裳で表現されていたのか探っていく。
これまで概観した中では、衣裳に紗綾形・梅・雲が雷神となった菅丞相に必ず描き込まれている。

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コメント

描かれている文様で再現できる範囲で文様パターンに描き起こしてみました。
浮世絵文様>>八代目市川団十郎のページに掲載しています。

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