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    「春画を見る・艶本を読む」展

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近世における春画の検閲

春画・艶本に対する禁令は、近世初期から何度も出されています。取締後も変わらず艶本の出版は続いていましたが、享保の取締以後は本屋仲間の検閲を受けない地下出版物となります。書物の中に絵師や作者名、刊年などの情報は記されなくなりますが、かわりに隠号を用いてその正体を暗示するなど、完全なる裏の世界ではなく、表の世界と地続きであったことがわかります。ここでは、いくつかの取締や隠号について見ていきます。

享保七年町触

享保七寅年十一月七日町触

一唯今迄有来候板行物ノ内好色本之類ハ風俗之為ニモ不宣儀ニ候間段々相改絶板可申附候事

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隠号-歌川国芳
 ∟17 『花以嘉多』

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歌川国芳画『花以嘉多(はないかだ)』
色摺半紙本三冊 天保8年(1837)
国際日本文化研究センター蔵(KC/172/Ha, 001271113)

 

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艶本の中の自画像
 ∟18 『枕辺深閨梅』

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歌川国芳画『枕辺深閨梅(ちんぺんしんけいばい)』
色摺中本三冊 天保9年(1840)
立命館大学林美一コレクション(hayBKE2-0012)

 

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為永春水と天保の改革
 ∟19 『春色辰巳園』

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為永春水作『春色辰巳園(しゅんしょくたつみのその)』三編
墨摺中本 天保6年(1835)
立命館大学ARC林美一コレクション蔵(hayBK03-0922)
 

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『ひとりね』

柳沢淇園 『ひとりね』

枕絵にては、閨の笑顔、うたゝね、栄花枕、後日まめ右衛門、しぐれまど、床だんぎ等は、いつ見てもあかぬけしきあり。
すべて此たぐひも文宝物也。書をよみ、手ならひなどして、気つきたらん時よむべし。心を養ふてよし。

柳沢淇園『ひとりね』
享保10年(1725)頃成立

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