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2009年10月24日
第60回 日本音楽学会全国大会
■「ビデオゲーム音楽論―『ドラゴンクエスト』シリーズを事例として―」
尾鼻 崇(立命館大学衣笠総合研究機構PD/立命館大学大学院非常勤講師)
日時: 2009年10月24日(土)
会場: 大阪大学
本研究は、『ドラゴンクエスト』シリーズ(1986-2009)の音楽を対象とした調査と分析を通じて、ビデオゲームの音楽にみられる固有性を明らかにすることを目的としている。 その方法として、ビデオゲームの音楽が持つ特質に着目し、「テクノロジー」、「インタラクティヴィティ」、「テクスチュア」の三つの観点から、『ドラゴンクエスト』の音楽を検討する。ボーン・ディジタルなメディアであるビデオゲームを構成する諸要素は、すべからくテクノロジーの制約上に構築されている。もちろんゲーム音楽も例外ではなく、その影響は音数や音色、曲数などあらゆる面に及び、そこには独自の作曲技法や音楽文化が形成されてきた。また、ビデオゲームのメディア特性を鑑みる上で必ず遡上にあがるのが「インタラクティヴィティ」である。ビデオゲームは「インタラクティヴィティ」を発生させる装置であり、遊び手の意思に応じて画面に対しなんらかのアクションを施すことができる。そしてそこで用いられる音楽にも、無限にループする音楽やシーン転換を円滑にする音楽など様々な工夫が加えられている。さらに、ゲーム音楽そのものに目を向けると、ゲーム音楽のテクスチュアが、作家の作風とメディア特性のバランス上に形成されているという意味で、独特の形態をとっていることに気づかされる。 以上を踏まえつつ、最後に、遊び手における聴取の問題の考察を試みる。ビデオゲームの音楽をゲームプレイ中に聴取するという遊び手の行為は、コンサート音楽や映画音楽とは異なる固有の体験と思われる。ここで遊び手は、一方向的な音楽の聴取という枠組みを超え、いわば「演奏者」としての側面を持つことが推測できるのである。
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