●妹背山婦女庭訓のお三輪
妹背山婦女庭訓のお三輪は四段目から登場する人物で、杉酒屋の娘である。「田舎娘」として登場している。 現在のお三輪の衣裳は「黒繻子衿付き萌葱縮緬十六むさし裾模様振袖赤裾段鹿子絞赤裾付付き着付(石持)、赤縮緬鹿子絞黒繻子筋入り振帯、赤縮緬衿振袖丸襦袢、赤縮緬裾除、赤縮緬湯具、赤縮緬丸絎」である。(「歌舞伎衣裳附帳」より。) 萌葱(緑色)の地に「十六むさし」という明治期まであった盤上遊戯の模様が配されている。また、「擬着の相」となり、髪を乱し片肌を脱ぐと段鹿子(浅葱と紅)の模様が現れる。 実際の衣裳はこちら