林美一コレクションについて
春本(艶本)・春画研究の第一人者であった林美一氏の蒐集にかかるコレクション。晩年まで手許に置いておられた江戸戯作を中心とする一大コレクションを、遺族からアート・リサーチセンターに寄贈されたもの。
林氏は、曲亭馬琴を代表とする後期江戸文芸の研究においても大きな足跡を残しており、コレクションそのものは、江戸中後期の戯作がジャンルにこだわることなく、バランスよく配置されている。氏の著作の中心を占める春本(艶本)の名品も多い。その多くは、錦絵摺による極彩色の挿絵が入り、すぐれた版画美術品ともなっている。
