A6.20 青楼仁和嘉 助六所縁の江戸桜

絵師:秀麿
出版:文化9年(1812)9月
判型:間判錦絵
所蔵:国立音楽大学附属図書館(竹内文庫)
作品番号:80-1520

河東節の「助六所縁江戸桜」の女助六と白酒売り。浄瑠璃の十寸見蘭示(後に四十寸世蘭洲)と十寸見河州は、河東節の太夫であると同時に吉原の男芸者でもあった。三味線の山彦文次郎も男芸者で、父の三世山彦新次郎とともに、はじめは河東節の三味線方をつとめていた。しかし父の新次郎が一中節に転向し初世菅野序遊と名乗り独立したため、息子の文次郎も一中節に転向し、後に二世菅野序遊を継いだ。この前年、文化8年(1811年)2月江戸市村座で、七世市川団十郎の助六で「助六所縁江戸桜」が上演されている。