文化財の3次元物体モデリングとビジュアライゼーション
代表者: COE推進機構/教授 田中 弘美
臨場感を持って意のままに対話的に文化財を鑑賞,操作,体験することができる「時間と空間の壁」を越えるバーチャル/デジタルミュージアムの実現が期待されている。
本プロジェクトでは,能面や能装束,土器等を対象とし、それらのデジタル保存とアーカイブ化を 目的とした3次元物体モデリングと可視化の研究を進めている。
具体的には、a) 能面を非接触で観測した画像情報を用いて、その3次元形状,表面の色,光沢や質感を高精度に且つ高圧縮して記述する3次元物体モデリング法、
b) 能装束の光沢や質感再現のための、織布の光学的反射特徴を記述する布の異方性反射モデリング法、c) 少数視点のX線画像と距離及びカラー画像を用いて土器の内部構造を復元し、可視な内部構造の立体視が可能な、ディジタル実測図を自動生成する方法、d) 実空間では触れて鑑賞することが困難な貴重な文化財の、形、色、質感等と共に重さ・堅さ・柔軟度・ざらざら感等の力学的物理情報をモデリングする方法と、生成されたモデルを用いて、力触覚デバイスにより仮想空間において対話的にモノを操作し体験すること可能にする仮想環境シミュレータの構築法を研究している。
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