21世紀COEプログラムの『京都アート・エンタテインメント創成』における、本研究プロジェクトの目的は、最先端のGIS技術を駆使してその舞台となる
京都の現在から過去までのまち並みの復元を行なうことにある。それに向けて、文学部地理学科の全教員と大学院生らが精力的に取り組み、そこから派生する様
々な地理学的課題を、本地理学科の当面の主要な研究テーマとして設定し、個別に大学院生の教育・研究のテーマとしても展開しようとしている。
本プロジェクトでは、コンピュータの中に、京都の3次元バーチャル・シティが構築される。その空間スケールは、京都盆地全体を鳥瞰するレベルから、芝居
小屋の中のレベルまでをシームレスで捉える。そしてまた、時間スケールでは、21世紀初頭の現在から、戦後期、明治期・大正、江戸中期とさかのぼり、そし
てさらには平安期までを視野に入れた時代設定を考えている。
アート・リサーチセンター、日本文学、日本史学、考古学などの研究プロジェクトが創り出す様々な、時・空間の位置情報をもったデジタル・コンテンツをこ
の京都バーチャル時・空間の中にはめこみ、本プログラムのすべてのプロジェクトを時間と空間の軸で結びつけるプラットフォーム的な役割が本研究プロジェク
トには期待されている。
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