四条新町での辻回し

ID:nagaeke_0268、資料形態:ガラス乾板(105×80㎜)

 船鉾が最後尾を巡行する前祭では、最大22基の山鉾が四条烏丸に集合し、先頭の長刀鉾から四条寺町の御旅所まで四条通を東に進みます。この写真は、船鉾が町内を出発して四条烏丸に向かう途中、最初の方向転換をする四条新町の交差点で撮影されたものです。この方向転換は「辻回し」と呼ばれ、山鉾巡行の見せ場の一つとなっています。当時の四条新町における船鉾の辻回しは、車方がササラと呼ばれる樫の棒を下に敷いた後輪を回転軸とし、音頭取の「ヨーヨー、イトセ、ヨーイトセー」の掛け声と共に、曳き手が何度も綱を曳くことで方向を変えていました。この頃の四条通には、市電が通っており、船鉾の後方に架線のセンターポールがみえます。また手前に写る白服の男性は、警察官の夏服姿です。事故のないように巡行の安全を守っていました。

   

                                                現在の四条新町の様子

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