鉾上からの風景
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ID:nagaeke_2180、資料形態:現像写真(164㎜×118㎜)
「ぎおんばやし 一九三二、七、十七 〇勘」とメモと共に、鉾の上で笛をふく男性の横顔がみえます。その視線の先は、鉾に群がる多くの人々で溢れており、現在でも見られないような混雑状況です。写っている人々の格好をみてみると、大正から昭和初期にかけて大流行したカンカン帽子を被る人々が多く、制服姿の男子学生や和服姿の女性、夏服の警察官、外国人など多様な人々が見物していました。当時は巡行中でも鉾の近くまで寄ることができたようで、囃子方が投げる厄除け欲しさに、多くの見物客が鉾に群がったようです。巡行中の鉾上からのアングルは、囃子方しか撮ることができないため、非常に珍しく貴重な写真です。長江家旧蔵写真には、この他にも巡行中の鉾上から撮影された写真が複数存在します。