古銭の収集家
02.泉貨鑑

タイトル:泉貨鑑
資料番号:FB.291.22~24
 朽木昌綱(1750 - 1802),号は竜橋,江戸中期の丹波福知山藩主,蘭学に精通している一方で古銭の収集家としても知られています。本書の内題は『和漢古今泉貨鑑』,目録によりますと寛政2年(1790)の刊行であり,寛政8年の序文と寛政10年の増補があります。本書は「和刻本」ではなく,「漢籍」でもありません。いわゆる「国書」であり,つまり,日本人による和文の書物です。そのため,『国書総目録』には本書の掲載がありますが,刊行年は寛政1年としてあります。入手経路は不明であるものの,本書は日本で出版し,中国で蒐集され,イギリスに持ち込まれたという経緯が明らかです。

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