舳先に座る男の子

ID:nagaeke_0553、資料形態:現像写真(100㎜×75㎜)

町会所の二階と船鉾を渡す桟橋から船鉾の舳先(へさき)と欄干に手をかける伊三郎の長男を写しています。京町家の二階より高い鉾の上は、幼い子供にとって経験したことのない高さにななります。そのため、長男の表情は硬く、どこか不安げにも見えます。長男の背後には、鷁の後ろ姿や、4体のご神体人形のうち、安曇磯良(右)と住吉明神(左)が写ります。もう1枚の写真は、鉾建てから宵山までの期間中、船鉾を取り囲む埒(らち)の内側で機嫌よく写る長男です。鉾を降りて安心したのか満面の笑顔です。宵山を翌朝には、この埒が外され、船鉾は動き出します。つまり、この「埒が明かない」ことには、山鉾巡行が始まることはありません。

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                 埒に囲われた宵山の船鉾

ID:nagaeke_0554、資料形態:現像写真(105㎜×62㎜)                    

  

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