和刻本『茶経』の板木

和刻本『茶経』板木(鏡像表示) 宝暦8年(1758)
横76.5×縦19.8cm
奈良大学博物館所蔵(T0924)

漢籍の『茶経』は、8世紀に陸羽により編まれた茶書で、一之源(起源)、二之具(器具)、三之造(製茶)、四之器(茶器)、五之煮(煮方)、六之飲(飲み方)、七之事(文献)、八之出(産地)、九之略(略式)、十之図(一~九を写して諸座にかけること)を説き起こしています。茶書としては世界最古と言われており、後世の茶書に多大な影響を与えました。和刻本『茶経』は、「茶経水弁」「茶譜」を付して宝暦8年(1758)に初版され、天保15年(1844)に補刻されています。安永3年(1774)には大典禅師による注釈書『茶経詳説』が刊行され、よく流布しました。


和刻本『茶経』板本 宝暦8年(1758)
奈良大学永井一彰研究室旧蔵(nar-h18-03)

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