« 合掌(がっしょう) | メイン | 安宅(あたか) »

2006年12月04日

●清経(あらすじ)

きよつね
典拠:平家物語 巻8
配役:シテ 平清経 ツレ 清経の妻 ワキ 淡津三郎
時節:源平争乱の渦中、秋。

<あらすじ>
源平の戦いが続くさなか、平清経の妻は夫の無事を祈り、ひとり都で待っている。そこへ清経の家来、淡津三郎が訪れる。清経が西国で入水したため、その形見として黒髪を届けにきたのである。妻は、自ら身を投げたことへ恨み言を連ねる。三郎は、黒髪を妻に渡すが、妻は一首の歌を詠んで手向け返すのであった。
夢になりとも逢いたいものをと涙ながらに眠る妻の夢枕に清経があらわれ、妻は夫を責めるが、逆に清経は、形見を返したことを詰る。清経は、自ら入水に至った経緯を語り始める。宇佐八幡のお告げをうけて、仏神三宝も平家をお見捨てになったかと絶望の上のことであった。
妻は聞くに堪えず清経との契りが恨めしいと歎くが、清経は地獄もこの世も同じだと断じ、修羅道に堕ちたが入水の際に唱えた念仏のおかげで成仏することができたのだとつげ、消えていった。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/mt/mt-tb.cgi/724

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)