No.14 芥舟学画編

No.14A 芥舟学画編   奈良大学博物館所蔵(T3091)
明治12年(1879)
巻:序  丁付:七、(色板)
縦17.2×横34.4×厚1.8cm

No.14B 芥舟学画編   奈良大学博物館所蔵(T3088)
明治12年(1879)
巻:巻之二  丁付:十五、(色板)
縦17.2×横34.2×厚1.7cm

No.14C 芥舟学画編   奈良大学博物館所蔵(T3081)
明治12年(1879)
巻:巻之四  丁付:廾九、(色板)
縦17.3×横34.4×厚2.0cm

No.14D 芥舟学画編   個人蔵
明治12年(1879)
小本4冊

佐々木惣四郎旧蔵の板木には、和刻本漢籍の板木が比較的多く含まれている。展示No.14はその一例で、清の乾隆14年(1781)刊『芥舟学画編』に、田結荘邦光が頭注を付け、明治12年(1879)年に九如堂こと佐々木慶助から刊行されたものである。ただし初版以降、丁付などに修訂が加えられている。邦光の注は朱摺りであり、板木の表には墨摺りの本文が、裏には表の本文と同一丁に当たる朱摺りの頭注が彫られている。板木に取り付けられている凧の足のような木片は、重ね摺りの際に版ズレを防ぐための見当である。序文の罫線も朱摺りで、展示No.14Aの裏面は罫線の板木になっている。ただし、序文の罫線は各丁とも同板であり、匡郭の欠刻箇所が序文の全丁で共通している。同書の板木は、古書籍商から奈良大学に収蔵されたもの。佐々木の蔵板記録『蔵板員数』と照合すると、展示No.14Cは佐々木の旧蔵と思われるが、No.14A・No.14Bは聖華房こと山田茂助の旧蔵板木である可能性が高い。なお同書の板木は、慶應義塾大学附属斯道文庫にも3枚所蔵されている。