- 現代に伝わる板木
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竹苞書楼
竹苞書楼こと佐々木惣四郎(銭屋惣四郎とも)は、寛延4年(1751)の創業である。現在も寺町姉小路で古書籍商として営業を続けているが、その店舗は元治元年(1864)の蛤御門の変で焼失した際に建て直されたもので、その古い佇まいは有名である。竹苞書楼旧蔵の板木約2500枚は、平成16年(2004)に永井一彰氏が調査に着手され、平成17年(2005)に奈良大学博物館に譲渡された。板木枚数の多さに伴って多岐にわたる分野の板木が含まれているが、特に佐々木の出版活動の柱であった『太平楽府』『太平遺響』『毛護夢先生紀行』などの狂詩集、『忠臣蔵人物評論』『吹寄蒙求』などの狂文集は充実している。また竹苞書楼旧蔵の板木は、板木とともに『竹苞楼大秘録』『竹苞楼秘録』(以上、竹苞書楼所蔵)、『蔵板員数』(奈良大学所蔵)など、出版記録・蔵板記録が現存し、すでに翻刻紹介されている点も大きな特徴であり、現存板木はもちろん、当時の出版界の慣例や板木がどのように運用されていたかを理解するのにも極めて有益な資料となっている。また後の展示品解説に述べるとおり、文人・知識人の集うサロン的雰囲気を持った板元であり、現存する板木の内容にもその傾向がよく表れている。