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「相撲デジタル研究所」を開設しました
2021年8月17日(火)

相撲デジタル研究所

 この度、相撲番付や相撲古文献の宝庫である小島貞二コレクションをオンラインデータベースで公開に併せて、「相撲デジタル研究所」をARCのバーチャルインスティチュートで公開しました。

 立命館大学アートリサーチセンター(ARC)は著名な相撲史研究家であった故小島貞二氏が蒐集した相撲史関連の資料のデジタルアーカイブ化に取り組んできました。6月には、コレクションの公開を開始しました。それに併せて、この度、「相撲デジタル研究所」と称して相撲史にかかわる研究成果を公開していくことになりました。
 小島貞二コレクションは江戸時代の中期、寛保2年(1742)から平成18年(2006)までの264年間の相撲番付を中心とした紙の資料約1000枚と相撲関連古資料数十冊から成っています。これらのデジタル画像いつでも参照することができます。

 相撲デジタル研究所では、デジタル化された資料の閲覧だけでなく、オンライン展示を見ることが出来ます。江戸時代の事件を編年体で集めた『武江年表』から相撲関係の記事をピックアップして、小島貞二コレクションからその事件に関連する相撲番付を、浮世絵ポータルデーターベースから浮世絵、古典籍データーベースから資料をそれぞれ取り出しリンクして江戸時代の勧進相撲を多面的に浮かび上がらせる、という試みです。このオンライン展示によって多くの方が現在とは全く違う勧進相撲の世界に関心を持っていただければ、と思います。

 ここでは、小島コレクションだけでなく、ARCバーチャルインスティチュートの「ライデン国立民族学博物館日本コレクション」から閲覧できる「相撲絵コレクション」とリンクを貼り、世界でも珍しい相撲浮世絵を簡単な解説と共に楽しんでいただけるようになりました。出版された同時期にオランダに渡った浮世絵は保存が良いため大変美しく、出版された当時の色合いを残しています。是非ご覧ください。

 「相撲デジタル研究所」は、これからも江戸勧進相撲から近代の相撲まで幅広く図像データ及び文献資料を収集し、デジタルアーカイブして広く公開していくことにしています。なかなか目に触れることが少ない相撲資料を公開することで相撲に関心を持ってくれる人を増やしていきたいと考えています。(担当:安宅望)