DH-JAC2009 第1回日本文化デジタル・ヒューマニティーズ国際シンポジウム

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略 歴

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矢野 桂司
やの けいじ

立命館大学大学院文学研究科 教授。東京大学空間情報科学研究センター 客員教授、日本学術会議・連携会員。
1961年兵庫県生。地理情報科学。博士(理学)。

 本拠点では歴史地理情報研究班のリーダーとして、GISを活用した「ヴァーチャル京都」などの研究プロジェクトを率いている。


■ 主な著書、論文

近著に、『バーチャル京都−過去、現在、未来への旅』(共著、ナカニシヤ出版、2007年)、『デジタル地図を読む』(単著、ナカニシヤ出版、2006年)、論文に「Virtual Kyoto: 4D-GIS comprising spatial and temporal dimensions」(共著、「地学雑誌」117-2, 2008)、「歴史都市京都のバーチャル時・空間の構築」(共著、「日本地理学会第二機関誌」創刊準備号、2006年)がある。


■ コメント

 デジタル・ヒューマニティーズと地理情報システム・地理情報科学との関係、本拠点で構築している「バーチャル京都」の展開を紹介したい。

要 旨


「地理情報システムとデジタル・ヒューマニティーズ:革命か発展か」

  本研究では、戦後の地理学が経験した2つの情報技術に関わる革命を概観し、デジタル・ヒューマニティーズが人文科学に与える影響を検討する。1950年代後半の地理学における計量革命では、統計学的・数理的手法に加え、自然科学が依拠する論理実証主義的認識論を導入された。そして、1980年代後半のGIS革命では、デジタル地図を基礎としたツールとしての情報技術が浸透し、地理情報科学という新しい学際的な研究分野を創出した。これら2つの革命を経験した地理学の立場から、デジタル・ヒューマニティーズの現状と今後の展開を論ずる。