DH-JAC2009 第1回日本文化デジタル・ヒューマニティーズ国際シンポジウム

ホーム > 講師紹介 > 略歴と要旨
 

略 歴

他の略歴と要旨を見る < 前 11/21 次 >

≪ 講師紹介へ

川嶋 將生
かわしま まさお

立命館大学大学院文学研究科 教授

1942年三重県生。中近世を中心とする日本社会文化史が専門。文学博士

 本拠点では、拠点リーダーを務めるとともに、京都文化研究班のリーダーとして、洛中洛外図屏風をはじめとする中・近世の風俗画のデジタルアーカイブ化をテーマにした研究プロジェクト「洛中洛外図屏風の総合的アーカイブと都市風俗の変遷」を中心に、教育・研究活動を行っている。


■ 最近の主な著書

『室町文化論考 文化史のなかの公武』(法政大学出版局 2008年)
『「洛中洛外」の社会史』(思文閣出版 1999年)
『図説 上杉本洛中洛外図屏風を見る』(共著、河出書房新社 1994年)
『中世京都文化の周縁』(思文閣出版 1992年)


■ コメント

 今回のDH-JAC2009では、国内外の大学、美術館・博物館からデジタル・ヒューマニティーズを中心とする各分野の第1線でご活躍中の先生方をお迎えすることができました。この機会が、DHやグローバルレベルの日本文化研究に関心を持つ皆さんにとって、ご自身のお仕事を進めるための有益な場となることを心から願っています。私自身、大いに勉強するとともに、大いに楽しませていただきたいと思っています。

要 旨


「近世風俗絵画とデジタル・ヒューマニティーズ」

 本報告では、近代以前に制作された風俗絵画を、日本文化研究の視点から分析する際の問題点を提起する。
 絵画のアーカイブスは、浮世絵のアーカイブ化のように、成功した例も多いが、技術以前のさまざまな問題もある。つまり、従来のような人文科学分野に、デジタル・アーカイブなどの情報技術をもちこむ場合、例えば、研究資料として対象資料を利用したい側と、その資料を所蔵する側の著作権など、技術以前に取り組まなければならない多くの前提がある。
 こうした問題点を、1、2具体例をあげて考えてみたい。