DH-JAC2009 第1回日本文化デジタル・ヒューマニティーズ国際シンポジウム

ホーム > 講師紹介 > 略歴と要旨
 

略 歴

他の略歴と要旨を見る < 前 05/21 次 >

≪ 講師紹介へ

イーロ・ハイホネン
Eero  Hyvőnen

ヘルシンキ工科大学メディア技術研究所教授(セマンティック・メディア技術)。
ヘルシンキ大学コンピュータ科学部講師を兼任。

 セマンティック・ウェブを中心とした研究拠点であるSemantic Computing Research Group (SeCo) を指揮している。

 現在、フィンランドに関するセマンティック・ウェブのインフラ整備を目的とする「フィンランド国家オントロジー・プロジェクト(FinnONTO)」(2003-2007年、および2008-2010年)に関わっている。 このインフラには、フィンランドに関する膨大なオントロジー、メタデータ・スキーマ、そしてオントロジー・サービスの開発が含まれており、それらを費用対効果の高い形で利用するため、ウェブ2.0技術を用いている。このインフラは、国家規模のセマンティック・ウェブに関わるさまざまなパイロットアプリケーションによって、その効果に対する実証研究が行われている。 これらのシステムの主要なテーマは、オントロジー共有とオントロジー・サービスによって、ウェブ上での分散協調的なコンテンツ作成を容易にすることである。

 SeCoグループは、2004年に、国際的に評価されたセマンティックポータルである MuseumFinland (http://www.museosuomi.fi )を公開した。これはセマンティック・ウェブを用いて博物館コレクションをウェブ上に公開するチャネルである 。このシステムは、その後、さまざまな文化的コンテンツとコンテンツプロバイダーへの異文化情報ポータルCultureSampoに発展し、2008年9月25日に試験公開された。

 eHealthの分野では、国中のさまざまな保健機関が持つ健康増進情報を公開するため、国立HealthFinlandポータル(TerveSuomi.fi)を、セマンティック・ウェブを用いて設計・実装し、試験公開を行なっている。


要 旨


「CultureSampo
 −セマンティック・ウェブ2.0におけるフィンランド文化」

 本発表では、セマンティック・ウェブ2.0ポータルであるCultureSampo (http://www.kulttuurisampo.fi/) と、その背景にあるフィンランド国家オントロジーサービス基盤ONKI (http://www.yso.fi) について、議論とデモンストレーションを行う。これらのシステムは、フィンランド全体にわたるセマンティック・ウェブのインフラ構築を目指す国家プロジェクトFinnONTO の一環として、またこれらのインフラに基づく応用システムとして開発されたものである。現在、Web 2.0 は多くの人々の関心を集めているが、我々はそれらの実用化に取り組んでいる。