DH-JAC2009 第1回日本文化デジタル・ヒューマニティーズ国際シンポジウム

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略 歴

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イアン・グレゴリー
Ian Gregory


ランカスター大学、デジタル・ヒューマニティーズ上級講師。

 2001年、ロンドン大学、クイーン・メアリー校から博士号取得。歴史研究におけるGIS利用についての権威。GISをその技術、方法論、学問といった多面的な方向から論じた研究論文多数。


■ 主な著作

 主な著書に、『歴史上の位置―歴史研究におけるGIS利用ガイド(A place in history: A guide to using GIS in historical research)』(Oxbow Books、2003年)、P.S. Ellと共著の、『歴史GIS―その技術、方法論、学問(Historical GIS: Technologies, methodologies and scholarship)』(ケンブリッジ大学出版、2007年)がある。


■ コメント

 今回のシンポジウムには、大変期待しております。国際的なデジタルヒューマニティーズの成長を考えると、今回のシンポジウムは、大変価値があり、なおかつ非常に時宜を得たものであると思います。デジタルヒューマニティーズが、日本文化研究に多大な貢献ができることは明白であり、その意味でも、外国人研究者として、日本人研究者のアプローチから大いに学びたいと思います。

要 旨


「ヒューマニティーズに於ける場所」

 歴史研究、特に、 国勢調査のような統計資料や、古地図のような地図情報の分析に関する歴史の側面において、地理情報システム(GIS, Geographical Information Systems)の使用はすでに当然のものとなってきている。歴史分析における地理学の重要性を実証するようなものが、GIS を使った研究にはすでに多数存在するが、最近になって、人文学分野(ヒューマニティーズ)全般でGIS利用の機運が高まっている。これを実現するためには、人文学で最も幅広く使われるタイプの情報であるテキストに使用できるように、GIS が開発されなければならない。今回の発表では、今までの歴史研究におけるGIS 利用を展望すると共に、文学研究のような新しい学問への今後の応用方法について論ずる。