D3-2 「今様擬源氏」「四十八」「早蕨」「怪童丸」
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資料名 : 「今様擬源氏」「四十八」「早蕨」「怪童丸」
作者 : 落合芳幾
員数・装丁・判型 : 大判錦絵
年代 : 元治1年(1864)7月
資料番号 : arcUP5566本作は落合芳幾(1833~1904)による揃物「今様擬源氏」(いまようなぞらえげんじ)の内の1枚である。「今様擬源氏」は源氏物語各巻に古典・伝説をなぞらえた趣向で、本作では足柄山で動物たちの角力の行司役を勤める怪童丸を描く。画帖を模した枠内には『源氏物語』の早蕨巻で登場する和歌と怪童丸の略歴が載せられる。
略歴には、怪童丸は坂田時行の遺児で、怪童丸を身ごもった母は山に籠り、山神たちに怪力を願ったところ、誕生し成長するにつれ、願い通り怪力の者となり頼光に仕えることとなったとある。記載される和歌は、父と姉(大君)に先立たれ、失意のなかにいる中の君が、生前の父の慣習に従った阿闍梨から贈られてきた蕨や土筆を見て詠んだものである。本作には怪童丸の母・山姥の姿は描かれないが、和歌に山姥の心情を仮託し、山姥の視点から見た怪童丸の姿を描いているとも想像できる。
相撲と金太郎の画題は古今東西親しまれており、芳幾の師・国芳や(「見立武勇十二支 酉」)、同門の芳年(「月百姿 金時山の月」)ももれなく描いている。