D1-2 「頼光四天王」
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資料名 : 「頼光四天王」
作者 : 月岡芳年
員数・装丁・判型: 大判錦絵三枚続
年代 : 明治1年(1868) 2月
資料番号 : arcUP8088~8090本作は羅生門説話における頼光の屋敷の場面での頼光とその四天王たちを描いた作品である。
源頼光と平井保昌、四天王たちは大江山の酒呑童子を討伐した後、頼光の屋敷で酒宴を催していた。宴の最中、平安京の正門である羅城門に鬼が棲むという噂が話題となる。渡辺綱は羅城門に鬼が棲むわけがないと言い、噂の真相を確かめるため、綱は鎧兜と先祖伝来の刀で武装し、馬に乗り、ひとりで羅城門へ向かおうとした。頼光は綱に禁札を渡し、羅生門で噂の真偽を確かめた証として、この禁札をたててくるようにと命じた。
本作は禁札を携えた渡辺綱を中心に据え、まさに綱が羅城門へと出立する直前の場面を緊迫感溢れる筆致で描く。禁札を携えた綱が中心に据えられ、公時が禁札の柄に手をかけ、鋭い眼差しで綱と対峙し、保昌・貞光・季武が二人を囲む構図が物々しさを強調している。頭領である頼光の顔は御簾で見えず、天皇などの高貴な人物の表現で描かれる。左図の保昌の背後に描かれる武具や馬の準備をする従者たちや、壁の雲の模様など、この後の羅生門説話の展開を想像させる。また、本作には校合摺(浮世絵の制作段階で作られる輪郭線のみを摺ったもの)も現存する。(arcUP5712~5714) -
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