C1.2.36 「忠臣蔵 赤垣伝蔵 尾上多見蔵」

絵師:一養亭芳瀧
出版:万延元年(1860)
判型:中判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0596

 万延元年(1860)閏3月の角の芝居での『仮名手本忠臣蔵』に取材している。この芝居は、『仮名手本忠臣蔵』十一段に裏を付けて二十二段で上演されたようである。本図は、描かれた小道具から五段目の裏と思われ、2代目尾上多見蔵演じる赤垣伝蔵が鉄砲を構える姿で描かれている。この場で伝蔵は勘平を鉄砲で撃つという筋立てであった。

 多見蔵は中芝居の人気役者で、この上演では伝蔵のほか、飾磨宅兵衛・平右衛門・義平・由良之助の5役を演じている。