B2-19-02 大星由良之助 坂東三津五郎

絵師:豊国〈1〉
出版:文政10年(1827)
判型:大判錦絵2枚続
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP4165(arcUP4164~65)

 
 文政10年(1827)7月、市村座の上演。七段目で、梯子を降りるおかる(2代目岩井粂三郎)と大星由良之助(3代目坂東三津五郎)を2枚続で描く。この場面は、二人が梯子の上下に位置する関係になるので、縦の構図で描かれる場合もあるが、意外と横続きが多い。いわゆる「色ちゃり」の場面で、下掛った台詞がつづくが、下から由良之助が抱きつくような構図は、歌麿の作品にしか見られない。役者絵では、手紙を盗み見したお軽を逃がさないように見守る由良之助という関係で描いているのであろう。3代目三津五郎は、生涯に12回も由良之助を演じている。