【動画】1930年の船鉾の巡行(後半)

 ID:nge16mm_29、資料形態:16㎜フィルム 

 1930(昭和5)年の前祭の巡行です。前半に続いて、四条御幸町・寺町あたりを進む船鉾の姿から始まります。原田洋傘店、萬洋軒(洋食店)、カドヤ本店(ケット屋)、レストラン菊水など、当時の四条通の商店街の賑わい、四条通の沿道や各商店の二階・バルコニーから山鉾見物を楽しむ人々の様子がうかがえます。そして、現在と異なる小刻み辻回しを行う船鉾の後ろには藤井大丸呉服店のあかがね御殿(和館)や本店(洋館)も見えます。その後、辻回しを終えて寺町通を南下する船鉾の姿が映されますが、寺町通での山鉾巡行を記録した映像は珍しく貴重です。当時の寺町通を象徴する、すずらん灯も見え、鉾の通行の障害にならないように向きが変えてあります。

 次に、新町通でそれぞれの町内に帰っていく各山鉾(長刀鉾、放下鉾、岩戸山、船鉾)の姿を映します。最後尾である船鉾は、1つ南の町内の岩戸山を抜かさないと、船鉾町にたどり着けません。そのため船鉾は、岩戸山の町内で岩戸山の横を通り抜ける必要があり、その分、岩戸山町北側の道幅は少し広くなっています。この映像は、岩戸山を追い抜かす船鉾の姿を映像で記録した唯一の資料です。

現在も岩戸山町の北側のみ、新町通の道幅が少し広くなっています。

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