《連年有余》(左)
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楊家埠・恒興義《連年有余》(左)
木版年画(上)線稿(下)
サイズ:210x270mm
丸々と太った子供が蓮の花を手に持ち、大きな鯉を抱いています。木版年画の伝統的な画題の一つであり、楊家埠だけでなく楊柳青などの年画産地でも人気の高い画題です。
鯉は龍門を飛び越えると龍になるという伝説から、鯉のイメージには「出世」の寓意があり、また鯉の中国語の発音は利益の「利」と同音で、「蓮年」は「連年」と同音で通じ、「連年有余」は「次々に大きな利益が得られ、そして毎年、有り余るほど富が満ちあふれる」を意味し、この年画には良い年が続くことへの願いが込められています。
中国人は「シンメトリー(左右対称)」を好むと言われ、日常用品、装飾から、建築、町作りまで対にすることが大事だとされています。年画の中にもシンメトリーになっている作品が多く存在していて、《連年有余》もその一つです。