海外の名所

所蔵:立命館アート・リサーチセンター

資料番号:arcKDC006-013-002-045

素材:紙

分類:絵刷り

 大正・昭和初期の人々も現在と同じように異国の地へ思いを馳せていました。本図案はそれがよく表われています。この図案は、ピラミッドとスフィンクスの位置関係からギザの大スフィンクスとカフラー王のピラミッドを写真などを見て描いたものであると考えられます。江戸幕府がヨーロッパに派遣した使節団がスフィンクスと写真を撮っているため、江戸時代より一部の人々にエジプトの遺跡の存在は知られていました。しかし、大きく日本でエジプトの遺跡が知られるようになったのは、1922(大正11)年に、イギリスの考古学者ハワード・カーターがツタンカーメンの墓を発見したころでした。童謡「月の砂漠」が作られたのもこの時期です。この様な当時の時事や流行事象を描いた図案は、通俗に「面白柄」と呼ばれていました。現在ではこの様な図柄の研究がすすみ、研究の上でも「面白柄」と使われるようになりました。

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