草花文様1

所蔵:立命館アート・リサーチセンター

資料番号:arcKDC006-014-049-027

素材:紙

分類:図案

 この図案は、竹で編んだ籠に花を持った形を文様化した花かご紋が描かれています。描かれている花を見ると、菊や牡丹、水連等様々な四季の花が描かれています。特にバラは着物の図柄において季節を問わず着用できる花とされています。

 バラは日本にも自生しており、万葉集に「うまら」という言葉で歌われています。しかし、棘のある野草で、現代のように花を愛でる対象ではありませんでした。奈良時代から平安時代初期に中国からバラが入ってきます。これは「そうび」といわれ源氏物語や枕草子にも登場しますが、一般的な花にはなりませんでした。そのため、着物の柄として扱われることはほとんどありませんでした。日本でバラの花が愛でられるようになったのは明治時代に近代種のバラが輸入されてからでした。そのため、着物においてバラは西洋のモダンな雰囲気を持つ花として人気を博しました。

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