詩人「駱任庭」
06.詠物詩選

タイトル:歴朝詠物詩選
資料番号:FB.525.14
 ロックハート卿の中国名は「駱任庭」であり,また「駱公」と呼ばれることもよく見られます。中国で現地の人たちと交流する際に書簡への署名は「駱任庭」を使用しておりました。スコットランド国立図書館に受託されている書簡や手紙の中には「駱任庭」の名前が書かれた赤い名刺の実物が残されています。また,この時代の名刺の場合は手書きによるものもあれば,木版に刻んで印鑑のように墨を塗り,印刷することもあります。同館にはロックハート卿の名刺の印刷に使われた木版のブロックも残されています。40年にわたり,中国に滞在したため,現地の人たちとの交流には漢詩文の教養なしではできません。そのため,ロックハート卿の旧蔵書の中でもそれに関連する書物も多く確認できます。しかし,興味深いことにそこに「和刻本」が多く確認できます。
 兪琰(生没年不詳)は宋末元初の道教の学者,「周易」に関わる書物を多く残しています。本書は「和刻本」です。天明1年の序文,大江資衡(1729 - 1794)の校注です。巻末に巻末「大江玄圃先生著述目録」が付されています。

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