C6 宙を舞う懐紙.

作品名:「仮名手本忠臣蔵 七段目」
出版:慶応元年(1865) 頃 大阪・富士屋政七
絵師:一養亭芳滝
判型:中判錦絵
所蔵:立命館ARC(arcBK02-0168_08).

お軽が由良之助に身請けされると言うのを聞いた平右衛門は、お軽が由良之助に殺されてしまうと察した。そのため、由良之助の代わりにお軽を殺すことで自分の手柄とし、討ち入りに参加させてもらおうと斬りかかる場面。

襲われた時にお軽が懐紙を撒く演出はよく行われる。この作品のように懐紙が一枚一枚別れるように角が折られているのが定めとなっている。懐紙が舞う瞬間を描くことで舞台に流れていく時間を作品の中に取り込むことができている。

C4と同じ一連の作品であるが、どちらもその場面で扱われる小道具へ意識が向けられている。(堀)

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