00 はじめに

 歌舞伎は、1603年、京都で産声を上げました。出雲の阿国と名乗る女性芸能者が演じた魅力的な「カブキ踊り」は、その後、男性だけが役者として出演し、踊りから狂言(寸劇)、さらには続き狂言(多幕物の芝居)へと成長を遂げ、江戸時代を通じて、大きな文化的な影響力を持ちました。
 ここでは、立命館大学図書館やアート・リサーチセンターが所蔵する歌舞伎史上の貴重な文献を紹介していきます。