WEB上の文楽研究室

人類が長い間かけて紙による出版物でたくわえてきた情報より、WEB上に載っている情報量の方がすでに多くなったように思われるが、文楽や人形浄瑠璃についての研究資料は、いまだに少ないようである。
ところが「音曲の司」は、個人のサイトのようですが、たいへんよく情報が上がっています。
是非、参考にしてみてください。

義太夫節浄瑠璃の作品をよむ

 義太夫節は、人形操芝居と結びついて特に大阪の地で発達し、たくさんの作品を残した。とくに、この語り物は、戯曲として高度に発達し、そのほとんどの台本が「正本」として大量に刊行され、現在でも数えきれないほどの数が残ってる。この正本のことを別名「丸本(まるほん)」(院本とも)と呼び、作品数は千数百作品と予想されている。
 浄瑠璃作者には、世界に誇る近松門左衛門もはじめ、近松と同時期にライバルの関係であった紀海音があり、あるいは錦文流、西沢一鳳、福内鬼外、菅専助らがおり、この六人については、全集として活字で読むことができる。が、その他の作者、たとえば並木宗輔や近松半二らについては、なぜか全集が出ていないのである。
 現在、活字化ができていない義太夫節浄瑠璃の作品を1作1作翻刻して刊行していこうという、きわめて地味であるが意義のある活動をしているグループが現れた。その出版を引受けた玉川大学出版部も立派な判断をされたと思うが、全部の浄瑠璃作品が刊行されることをいろいろな形で応援していきたいものである。 
 

国立劇場・文化デジタルライブラリー

文楽の歴史は、インターネットでも勉強できます。下記のサイトを訪問してみてください。
⇒Siteを見る

野沢喜左衛門師

文楽三味線の野澤喜左衛門さんが、 先日、心不全で死去されました。
昨夜、協会の方から悲報を受けましたが、まだお若いだけに言葉に詰まりますね。
舞台では客席をグッと睨み付けるような仕種から、怖い感じを受けた方も多かったと思いますが、お話をするととても柔和な方でした。

合掌!
ご冥福をお祈りします。