小紋や浴衣、友禅などの着物の染色のために用いられた「染の型紙」のことです。大柄な文様から、精緻な小紋まで多種多様な文様が型紙に表現されました。この背景には、型彫師の高い技術とそれを支える道具、質の高い地紙が生産されていたことを忘れてはなりません。
また、本来型染ではない絣や絞りも型染で生産されました。先人の意匠や色に対するこだわりが見えてきます。
型紙は日本の染色文化・衣服文化を支えてきた伝統産業であり、精緻な紋様を型紙に彫り出すことにより美しい小紋染が生み出されました。本プロジェクトでは「伊勢型紙」をデジタルアーカイブし、様々に意匠が表現された伊勢型紙を保存し広く知ってもらいたいと考えています。また、伊勢型紙に表現された「日本の意匠」から日本文化を探求していきたいと考えています。