日記 | 全エントリ表示

2007年03月09日

書庫の見学

今日は、大学図書館の書庫を見学させてもらいました。
1回生のときにも見学させていただいたことがあるんですが、
そのときは「古い本がたくさん!すごいなー」といった感想しか持ちませんでした。
しかし今日は違う!
くわしいことは書きませんが、準貴重図書の保存管理の難しさを感じました。

一つ気になったのが、図書館とは別の文献資料室にあった黒い函。
素材はわからなかった(ツルツルしています)のですが、保存にもいいそうです。
初めてみましたが、堅くて、帙より安そうで、なんだかよさそう。
業界ではよく使われているのかな?

2007年03月01日

3次元の目

紙は2次元のメディアだと言われますが、
本当にそうでしょうか?
自分がミクロマンより小さな人だとして、浮世絵の断面を見ます。
紙自体に厚みがあり、表面はボコボコ、山脈のようになっているでしょう。
浮世絵を形づくるもの、たとえば顔料、染料、墨等だけが2次元の情報だとしても、
それらが面でのっているはずはなく、ちゃんと厚みがあります。
さらにその上に汚れなんかもあったりしたら、これはもう立派な3次元! 
そういう目で見ていくと、紙も喜んでくれるかも…

2007年02月26日

補修現場

今日は、補修作業の撮影がありました。
今春の入学式にアート・リサーチセンターの紹介ビデオが流れるそうですが、
何秒か私たちの補修の様子も出るみたいです。
補修のアルバイトは、私を含めて全部で4名います。
皆女の子で、和気藹々とやっています。

外部から見学に来られた方が、よく技術の細かさに「すごいねー」と感心されますが、
実は、この補修作業はすごく簡単です。
糊や水の調節さえ間違えなければ、誰にでもできます。
(向き・不向きはあるかもしれませんが)

「すごい」のは、こうやって、普通だったら触ることの出来ない貴重書を
私たち学生が補修できる環境があることだと思います。
研究のためのデジタルアーカイブの全行程に、学生が携わることができるのが
アート・リサーチセンターのいいところ。

2007年02月24日

修理に出すこと

携帯が壊れたので、修理に持って行った。
お店の人に「あちゃー水没したんですねー」と言われ、「すいません」としか言いようがなかった。
「壊れた」のではなくて、「壊した」と言うべきだった。
扱い方が悪かったのが店に露呈したわけで、恥ずかしい。

そしてふと思った。
修復業者さんも「扱い方悪いなぁ」と思ったりするのかな?と。

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2007年02月23日

大変だ!

西鶴・近松に危機迫る、大阪・中之島図書館の空調故障という見出しで
読売新聞に出ていました。→記事全文
12年間、温度や湿度が上がったり下がったりを繰り返していたのか。
故障に「気付いた」のが12年前であって、「故障した」のはもっと前かもしれない。
気付かない場合もあるから、うちの大学のも気をつけておかないと。
記事に
このため、府に空調機更新費として1350万円を予算要求しているが、
府は「優先順位が低い」としており、新年度予算にも計上していない。
とあります。きっと、これらの貴重書の劣化が進むことが、将来
図書館や府や日本や世界などなど…にどういう影響を及ぼすか
想定してのことでしょうけれど、

こうやってマスコミに取り上げられることで府のお偉方の意識も少し変わるのかしら。
それともハンカチくわえて予算が下りるのを待っていないで、他に対策があるのかな?
建物も周りの雰囲気も大好きな図書館だけに、かなり残念なお話です。
記事にある総合資料館より、HPは好きだったりする。おおさかページ

2007年02月20日

修補と補修

遠藤諦之輔さんの『古文書修補六十年』を読んでいてふと思った。
私はいつも「補修」と言っているけど、「修補」とどう違うの?

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2007年02月18日

触らぬ紙に祟りなし?

昨日、浮世絵裏面に書いてあった番号の耐水処置をしたわけですが、
もしあれがただの番号ではなくてジョン・レノンのサインだったら、
あの浮世絵の価値はあがるのかな?

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2007年02月13日

ブログについて

私は、立命館大学のアート・リサーチセンターでアルバイトをしています。
ブログのタイトルにあるように、根っからの文系であります。
(文系のくせに文章が下手なのはご愛嬌ということで。)
いつも紙の切り貼りをしていますが、
ゆくゆくは保存管理もできるようになりたいと思っています。
ということで、文系の頭なりに「保存」や「科学」に近づこうと日記を書いている次第です。
ですから、やっている実験は、科学と呼ぶには程遠いものです。
数字を見ると拒否反応を示す私には、道のりは険しい…
でも「紙と仲良くなること」なんだと思えば、紙に纏わることをいろいろと知りたくなるものです。
どうぞ、私のあーでもないこーでもないともがく様子を見てやってください。
はやく「だって文系なんだもん。」と言い訳できないくらいになりたいです。

2007年02月08日

「じわじわ」の恐怖

偏頭痛持ちで、最近それが日増しにひどくなり
医者に行くと、案の定「ただの偏頭痛」と診断されました。
肩や首のコリ、目の使いすぎも関係しているらしいのですが、尋常じゃない
実家の母に電話で相談すると、「シャンプーを変えなさい」と言われました。
そんなバカなぁ…頭が痛いからって短絡的だなぁと思って話を聞いていると
どうやら笑っていられないことのようなのです。

近所のお姉さんが、原因不明の頭痛に悩まされ、いろいろ調べていると
経皮毒という現象を知ったそうです。

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2007年01月29日

あをによし賞

昨年暮れに、読売新聞社主催の読売あをによし賞が創設されました。
「文化遺産を最前線で守り伝え、特に卓越した業績を挙げた人たちを顕彰する」のだそうです。
対象は、縄文時代から江戸時代までの文化財を保存・修復する、個人・団体の活動となって
います。

なんで「江戸時代まで」なのだろう?
明治以降の文化財はだめなのか?

応募するつもりはありませんが、単純にそう思い事務局に電話で聞いてみました。
お答えは、「特に決まっていない」とのことでした。
ただ、近代化遺産となると数が膨大になるから目安として江戸で区切っているらしいです。
なので、明治以降のものを対象に扱っておられる方も応募できるみたいですよ!
どんな活動が表彰されるのでしょう?
6月が楽しみです。