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「じわじわ」の恐怖

偏頭痛持ちで、最近それが日増しにひどくなり
医者に行くと、案の定「ただの偏頭痛」と診断されました。
肩や首のコリ、目の使いすぎも関係しているらしいのですが、尋常じゃない
実家の母に電話で相談すると、「シャンプーを変えなさい」と言われました。
そんなバカなぁ…頭が痛いからって短絡的だなぁと思って話を聞いていると
どうやら笑っていられないことのようなのです。

近所のお姉さんが、原因不明の頭痛に悩まされ、いろいろ調べていると
経皮毒という現象を知ったそうです。

御存知の方も多いと思いますが、私は初めて聞きました。
皮膚から吸収される、有害な化学物質のことで、
長い年月をかけて体内に蓄積され、なかなか体の外に排出されないといいます。
そのお姉さんは、シャンプー、石けん、化粧品、洗剤など、身の回りのあらゆる日用品を
天然のものに変えたそうです。それからだんだんとよくなっているらしく
母はそれを思い出して、私にアドバイスしたのでした。

そういえば、看護師をやっている友人は、
「産婦さんの羊水がシャンプーの匂いがした」と言っていました。
生まれる前の赤ちゃんが、すでに化学物質に浸されているとは、恐ろしい…。

今まで、合成着色料や保存料など口に入れるものに関しては気を遣ってきたつもりですが、
言われてみれば、皮膚から浸透することも容易に考えられます。
しかもそれは経口吸収よりもジワジワとゆっくり浸透し、排出されにくい
かなり質の悪いものです。

しかしこれは、私が扱っている「本」や「紙」にも言えることなのではないかなと思うのです。
ちょっとした染みや虫食いも、本紙の情報や真正性を失う点では恐ろしいですが、
目に見える変化なので、防いだり、保護したりすることができます。
ところが、置かれる環境によって起こる変化や、紙内部の得体の知れない変化は
わかりづらく、とりかえしのつかないことになりかねないのです。
最近、江戸後期の芝居番付を裏打ちしてもらう機会があったのですが、
見た目には丈夫そうなのに、触れるだけでボロボロと壊れそうになるのには
大変驚きました。
ジワジワ忍び寄る魔物は、気づきづらいことこそが恐怖だと感じました。

私の頭痛と経皮毒に因果関係があるのかどうかはわかりませんが、
怖くなったのでシャンプーとコンディショナーと石けんだけは
天然素材のものに変えることにしました。
気になる方がいらっしゃれば、詳しいサイトがありますので
御覧下さい。→経皮毒事典

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