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「アジア・日本研究推進プログラム」採択プロジェクト

「アジア・日本研究所」は、自然科学・人文科学・社会科学の各分野における発展と、諸分野を架橋し融合する学際的研究を推進し、新しい価値を創造するような、挑戦的かつ独創的な知の創造拠点として、アジアに基軸をおいた、新たなアジア研究、アジア・日本研究の可能性を追求しています。

立命館大学が推進する「第3期研究高度化中期計画」においては、本学が「グローバル研究大学」としての地位を国内のみならず海外でも獲得する目標を掲げています。世界水準の研究大学として認められるには、優れた研究成果を多く創出し、国際的に通用する研究体制と独自の取組みが不可欠です。
その一環として、「アジア・日本研究所」では、「アジアの時代」に資する立命館らしいコンセプトと戦略性を兼ね備えた研究の推進を行い、国内外にその成果を発信することを目的とし、2016年度から新たな研究高度化推進施策として「アジア・日本研究推進プログラム」を実施しています。

本プロジェクトは、3つの研究領域のうち、アジアとの新しい「共生」のあり方を模索していく「共生領域」、および、アジアとの共創の経験を重ね書きすることを目指す「共創領域」にて採択されました。

アジア日本研究所

2017年度 アジア・日本研究推進プログラム 採択プロジェクト
共創領域(2017-2019)
1 実測ビッグデータを活用した,アジア歴史文化遺産のデジタルミュージアム研究開発
情報理工学部 教授  田中 覚
本プロジェクトは、インドネシアの世界遺産であるボロブドゥール寺院、およびプランバナン寺院群をはじめとしたアジアの歴史的な建造物をデジタルアーカイブ化し、VR空間上の「アジア歴史文化遺産デジタルミュージアム」で公開することを目的としています。アジアに現存する歴史的な建造物の中には、地中に埋もれていたり、戦禍で破壊されるなど、建築当時の姿を目にすることのできないものも少なくありません。プロジェクトリーダーである田中 覚(情報理工学部教授)は、ドローンやレーザー計測装置、高解像度カメラなど最新の三次元計測技術で物体を正確に実測し、得られたビッグデータを用いて三次元形状を精密に透視可視化する技術を世界で初めて開発した実績を持ちます。三次元透視可視化技術によって、貴重な文化財を保存するのみならず、学術的な研究をはじめ、多様に活用することも可能になります。
プロジェクトでは、ボロブドゥール寺院やプランバナン寺院群の超高精細透視可視化を行います。寺院の外形と、遺跡の壁面を彩るレリーフを精密に計測し、三次元点群データを取得します。さらに、現在は石垣の奥に埋められている壁画部分を復元したデータを合成し、背景写真画像も融合します。こうして、建物の外形から内部、埋められて現在は直接見えない壁画部分、背景の景観までをも透視して見ることのできる、高精細な三次元映像を作成します。この技術は、通常のコンピュータグラフィックスとは異なり、実測値を元に正確かつ精密に三次元可視化できることに加え、経年劣化したレリーフの特徴を強調するなど、人の目では見えないものまで可視化できるのも特長です。研究にあたっては、インドネシア政府直轄のインドネシア科学院や現地の遺跡保存局と連携し、データ計測の技術やアーカイブ化、データベース構築などのノウハウを伝えながら共に研究を進めていきます。
建造物に加えて、「ジャワ更紗」とよばれるインドネシアの伝統的なろうけつ染めの布や日本の伝統的な着物の型紙、さらにそれらアジアの染色に影響を受けたアフリカンプリントなどテキスタイルの染色デザインや織物も高解像度カメラで撮影し、デジタルアーカイブ化します。最終的にはすべての成果を統合し、VR空間上にデジタルミュージアムの完成を目指します。
2018年度 アジア・日本研究推進プログラム 採択プロジェクト
共生領域(2018-2020)
1 「アジア芸術学」の創成
文学部 教授  西林孝浩
これまでの主な活動
ワークショップ| 東アジア文化研究のフロンティア
「アジア芸術学」の創成 国際ワークショップ/ 東アジア文化研究のフロンティア
開催期間:2019年2月20日(水)
開場時間:13:00~17:30
会  場:立命館大学アート・リサーチセンター 多目的ルーム

共催:立命館大学アジア・日本研究推進プログラム「『アジア芸術学』の創成」、私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「日本文化資源のグローバルアクション」、立命館大学アートリサーチセンター

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