D5-1 「大日本略史図 源頼光」

資料名 : 「大日本略史図 源頼光」
作者 : 長谷川貞信〈2〉
員数・装丁・判型 : 大判錦絵
年代 : 明治11年(1878)
資料番号 : arcUP7340

 ある晩、病に伏せていた頼光のもとを得体の知れない僧が訪れた。僧はたちまち七尺ほどの蜘蛛となり頼光に千筋の糸を投げ掛け、頼光が枕元の刀で斬りつけると消え失せた。のちに保昌と四天王が妖怪の血の跡を辿って塚に行き着き、土蜘蛛を退治した。「土蜘蛛」は『日本書記』などの上代の文献に記述が見え、大和王朝に帰属しなかった人々の呼称であったとされる。能・歌舞伎の題材ともなり、頼光説話のなかでも酒呑童子説話に比肩して広く人々に浸透した。
 本作は、江戸末から昭和初期にかけて大阪で活躍した浮世絵師・二代目長谷川貞信(1848~1940)が山崎年信(1857~86)と共に筆を執った「日本略史図」の内の1枚で、寝所で病に臥せる頼光を襲う土蜘蛛の姿を描く。書入れには、化物を斬り、血痕を家来が辿って退治した後、頼光の病も快復したとある。
 

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