5.5 おわりに

 浄瑠璃を4点を紹介したが、それぞれの梗概を読むと登場人物が多く、話がかなり複雑である。これらの話を通しで聞いて理解するのは難しいような気がする。現在、歌舞伎・文楽は、段毎に演じられることが多い。多くの資料が残っている江戸時代は、どうだったか。

 浄瑠璃の丸本は、痛んでいるものが多い。貸本に使用されたためであるということである。前述したように、浄瑠璃は話の筋が複雑であるが、借りて読む人たちは、ある程度ストーリーを知っているということだろうか。