5.4 義経千本桜 (nakai0925)

5段、10行本
竹田小出雲(1691~1756)・三好松洛(生没年未詳)・並木宗輔(1695~1751)合作、
延享4(1747)年 竹本座 初演、

 「翻刻」 『文楽浄瑠璃集』 日本古典文学大系99(岩波書店、1965)

 『平家物語』を素材としたもので、源義経が後白河法皇に戦勝の報告をし、「初音の皷」を与えられたことによって物語が始まる。鼓はきつねの皮でできており、きつねの子は、義経の家来の佐藤忠信に化けて活躍する。鮨屋がでてくるが、1750年頃の鮨はどのようなものであったのか。現在は、吉野川沿いには「鮎寿司」と「柿の葉すし」がある。

 本作は、前年初演の『菅原伝授手習鑑』、翌年の『仮名手本忠臣蔵』と共に、浄瑠璃の三大名作といわれている。