船鉾の旧前懸

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船鉾の旧前懸これは1933(昭和8)年に新調される前の作品で、撮影年は昭和7年頃と考えられる本品は「波濤に飛龍文様綴織」と呼ばれ、綴織、紋織、刺繍、絽刺などの技法を用いて作成された中国の椅子覆いを前懸として利用している。17世紀前半に中国から伝わったとされ、「寄進覚」に1778(安永7)年に「舳隠紅地綴錦幕一掛」と寄進された記述が残る。新調された作品と似たような構図だが、描かれる龍の表情は柔らかく、鶴の体の向きや龍の格好、海の描写などが異なる。